依存症啓発漫画から教わった家族の正しい対応

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アルコール依存症についてちょっとずつ勉強していています。

厚生労働省のページにある依存症啓発漫画(全9話)を見つけて
読んでみたらすごく勉強になったので紹介します。

依存症啓発漫画 だらしない夫じゃなくて依存症でした 第1話

結婚して数年の若い夫婦の話で、夫がアルコール依存症になって、
それに困っている妻という構図です。

うちと完全に設定がかぶっていて、妻側にすごく感情移入しました。

私は妻側の気持ちや行動、言動に「これは私だ」と思い、
夫側のそれには「こういう気持ちだったんだ」「こういう理由だったんだ」
と初めて知ることがたくさんありました。

分かったつもりになって、分かってなかったことも。

それ以外の設定はやはり啓発漫画らしく、妻の親しい友達が元薬物依存、
職場の尊敬する先輩が元ギャンブル(パチンコ)依存で
主人公に的確なアドバイスや説明を要所でしていき、
何も知識がなかった主人公が試行錯誤しながら学んでいくという話の流れです。

第6話が私には特に刺さりました。

その話では主人公が市の保健所で保健師に話を聞いてもらい
助言を受けるシーンがありました。

話を聞いてもらった後に、保健師さんから
「山下さんご自身はどうされたいですか?」と聞かれて、
夫にお酒を辞めてほしいこと以外に、旅行をしたいとか、
こんな仕事をしたいとか、そういうことが浮かばずに愕然とする主人公。

保健師さんが主人公にかけた言葉が自分に言われているような気になって
涙腺が緩んでしまいました。

「この病気は家族も巻き込む病気で ご本人がお酒のことばかり考えてしまうのと同じように ご家族もご本人のことばかりで頭がいっぱいになってしまいます
ご家族は適切な距離を取ることが大切です
自分自身の生活や気持ちに余裕ができると 結果として問題に上手く対応しやすくなります
まず…今までお一人で大変でしたから ご自分を褒めてあげてください
ご自分にご褒美をあげるのも良いと思います」

 

 

帰宅してからも考え続けてみても何も思いつかない主人公が
保健所でもらったブックレットをふと見ると、
家族の依存症者への接し方が書いてある冊子があり、
「世話や尻拭いをしない」と書いてあったので
元薬物中毒の仲良しの友達に聞いてみることに。

友達が言うには、世話や尻拭いをすると本人が問題に気づくのを阻んでしまって
依存者の問題を助長させてしまう(イネイブリング)し、正論を言ったり指導したりすると、
現実逃避するために余計依存するから控える必要がある
、と。

「今まで全部やってた…」と落ち込む主人公にその友達がかける言葉がまた泣けました。

「知識がなければ誰だってそうなるよ みんなやるからこの言葉があるんだし
家族だもんね 自分と相手の境界線が簡単になくなっちゃう
ショウ君のいいところも 飲むことで壊れてるのも 全部見えてるのはユリだけだもん
周りが理解してくれないなら なおさら何をしてでもなんとかしなきゃって思うよ
飲むことを続けさせても放っておいても 死ぬかもしれないなら
誰だって世話もするし説教もするよ 家族だから
ユリは悪くないよ 知らなかっただけ ショウ君のためにいっぱい頑張っただけだから」

 

 

この言葉を聞きながら主人公が自分を振り返って、
「優しく言うから分からないんだ キツく言っておかないと」
と思いながら夫にキツく言っていた時の情景や、
「ショウちゃんはお酒のこと誤解してるから ちゃんと教えないと…」
とパソコンで調べている姿を思い出していて、それがまた完全に私の話で泣きました。

 

 

パートナーはAA(アルコホーリクス・アノニマス)という自助グループに
3月下旬から週に1~2回通っています。

初回だけ私が着いていって私も会に参加して、2回目は送迎のみで、
3回目からは彼1人で通っています。

初回で他の人の話を聞いている時に彼は何度も目を赤くしていて、
「俺の話だと思った。参加してよかった」と言っていました。

彼が想像していたような悲壮な感じの集まりじゃなくて、
ポジティブな明るい人たちの集まりだったのも良かった
らしいです。

ただ、構成が毎回違う人が話すとはいえ、話の流れが一緒らしくて
<お酒で酷いことをした→AAに一応来たが、自分は依存症じゃないと思った→
再飲酒→どうしようもなくなる→AAに来て飲まないと誓った→再飲酒した→
止めようと努力してる/完全に止めて長年経った>
通い始めて二週間目の時点で「退屈…」と言い出したのが不安ですが…。

会場が近所で、車で3分という立地も参加を後押ししてると思います。

「多分どこかで近い将来再飲酒するんだろうけど、
それもプロセスの一つなので説教せずに見守りたい」と思っていたら
再飲酒は思ったよりもはるかに早く起こりました

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