スポンサーに移民局の監査が入ると

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私と彼はニュージーランドにワーキングホリデービザで渡り、
彼がワークビザを取り、私はそれに乗っかり
オープンワークビザ(Work Visa based on Partnership)を持っています。

ワークビザを一度更新して、その後は永住権の申請を・・・と
考えていたのですが、予想外のことが起こりました。

スポンサーがまさかの大炎上

 

彼をスポンサーしている会社の副社長(トンガ人)が
社長(ニュージーランド人)に無断で違法滞在のトンガ人を雇用し、
給料を現金で支払っていました。

それが発覚し、移民局の監査がその会社に入ったのです。

移民弁護士の方に尋ねたところ、
監査が入っている間はその会社は黒とは決まった訳ではないが
かといって白でもない、という訳で
その間にその会社をスポンサーとして提出されたワークビザは
全て却下
されます、とのことでした。

さらに移民局の監査のスピードは遅いので、
監査が終わるには半年など、数ヶ月かかるだろうと。

彼のワークビザは来年の三月中旬で切れるので、
監査が始まった今年の六月頃から半年となると
その時点でビザの残りが三ヶ月。

監査の結果黒となったら三ヶ月の間に次のスポンサーを見つけて
ビザの申請をしなければならず、時間の余裕がありません。

そんな短期間で転職活動が成功するかという
保証もありません。

ですので彼は「今転職するしかない」と考え
同じ現場で働いている同業他社の同僚に状況を話して回り
八月に二社からのオファーをもらいました。

ワークビザは会社にスポンサーをされなければならないのですが、
同じ地域で同じ職業であればスポンサーを変更できます。

例えば、彼の場合はオークランド地域でCarpenterなので
同じオークランド地域でCarpenterとして雇ってくれる
スポンサーを見つけることができれば、
新たなスポンサーからのサポートを元にワークビザを申請し、
転職できるのです。

転職活動の結末



 

オファーを早々に二つもらったことで
あっさり問題が解決かと思いきや、
何と彼が転職を渋り始めるという問題が発生しました。

彼が現在のスポンサーである会社の社長に電話を掛け
ニュージーランドに残りたい自分にはビザが必要なこと、
今まで雇ってくれて感謝していること、
残念だけど今の状況では転職するしかないことを伝えたところ、
社長がすっ飛んできて

「自分の会社は友人の会社に重役として合流するから、
スポンサー先はその友人の会社となる。
ビザの期限が切れる者から順次その友人の会社に移籍させるので
ビザ申請はそれで問題がないはずだ。
だからあと二ヶ月待ってくれ。
二ヶ月以内に移民局の監査も終わるはずだ。結果は必ず知らせる。
君の時給も3ドル上げよう」

と言われたらしいのです。

ニュージーランドに来てまもなかった自分を雇ってくれて、
色々良くしてもらっていたという恩があるので
彼は社長の言葉を信じて二ヶ月待つことにしたそうです。

現在のスポンサーの強い慰留を振り切って転職するのも
良いレファレンスがもらえなくなる可能性があるので
それはそれで危険である、という計算もありました。

十月になり二ヶ月が経ちましたが監査は終わらず、
同じ会社のアイルランド人の同僚が
スポンサーを変更せずワークビザの更新を申請したところ、
申請が却下されました。

「この雇用主はスポンサーとして問題がない」という
移民弁護士からの手紙を沿えれば問題ないはず、という
社長の判断を頼りに提出したそうなのですが、
効果はなかったようです。

移民局からその同僚には
「あなたに問題はありませんが、
あなたのスポンサーに問題がありますので
残念ながらあなたの申請を却下しました」
という
却下理由を記した手紙が送られてきました。

また同じ頃、それから溯ること一ヶ月前に
彼が移民局に行った問い合わせの回答が来ました。

彼は移民局に電話し
「自分の現在のスポンサーに問題があるかないかを教えて欲しい」
と電話にて問い合わせを行っていました。

その電話に応対した移民局のスタッフは
「そうして自主的に質問することはあなたを良く見せます。
あなたのスポンサーを今から私がデータベース上で調べてまとめ、
結果を約一ヶ月でお送りします」と回答してくれたそうです。

その結果がメールで彼に届いたのですが、
やはりその会社はスポンサーになれないことと、
その理由がかなり詳しく書いてありました。

一旦は転職を保留にした彼も、こうしてついに転職を決意するに至りました。

そして彼は現在のスポンサーに
「二週間後に退職します」とようやく届け出たのですが、
何と次のスポンサーの当てがない状態で
退職の通知を行ってしまいました…。

なぜ二週間かというと、契約書で
「退職の際には二週間以上前に書面での通知を行うこと」と
定められていたからです。

二か月前にオファーを二件もらっていたとはいえ、
そのオファーがまだ有効かどうかは不明。

次の当てもなく退職の通知を行った理由は
「そうするのが正しいと思えたから」と単に直感とのこと。

意気揚々とした彼からの報告を仕事中に受けた私は
「それは、二週間以内に新しいスポンサーが決まらなければ
国外退去ということなのでは?」
と不安を覚えていました。

重すぎるプレッシャーに…

 

金曜日に意気揚々と退職を届け出たかと思いきや、
彼はその翌日の土曜日から火曜日まで
「次のスポンサーが見つからなかったらどうしよう」と欝になり
ほぼ何も食べずベッドからほぼ動けなくなってしまいました。

彼のワークビザに私も事実婚の配偶者として付属しているので、
自分一人だけではなく二人の人生がかかっている、と考えると
それがとてつもない重圧となってしまったようです。

緊張と落ち込みで食欲を失った彼は
四日間でバナナを四本しか食べることができず、
スマートフォンで気を紛らわせるために
自分の好きなラジオを一日中流してそれを聞いているだけでした。

たまに上半身を起こしたかと思えば、
胃痛を和らげるために牛乳を飲むためでした。

寝室を出るのはトイレと喫煙の時だけ。

月曜日と火曜日は本来なら仕事でしたが、
病気休暇を取ってそんな状態で家にいました。

私はそんな彼の世話をしつつ、
「自分も二週間以内に国外退去かもしれない」
「今の借家の契約をどうするか」
「万が一のため職場に状況を伝えて辞職の手続きに入るべきか」

などと考えストレスを貯めていました。

 

 

結局彼は水曜に出勤し、現場で以前オファーをくれた人と話をし、
以前のオファーがまだ生きていたようで次のスポンサーが無事に見つかりました。

 

 

今後の手続き

 

今後、彼は新しいスポンサーが用意した書類を移民局に提出し
ワークビザ(Work Visa – employment specific)切り替えの
申請を移民局に行います。

彼のように転職でスポンサーを切り替えると
申請期間中に彼の現在のワークビザが切れた後は
Interim Visaに切り替わり、Visitorの条件になるので
ニュージーランドに滞在はできるのですが
労働の権利がありません。

ビザが切れるのは来年の三月で、
前回のビザ申請時には二週間で審査が終わったので
Interim Visaに切り替わることはないかと思いますが・・・。

私は前回の申請時に持病を申告して審査に三ヶ月かかったため
審査にかかる日数が長引くことが予想されるのですが、
私のようにWork Visa (open)から
Work Visa (open – same kind of open visa)に切り替える場合は
Interim Visaの条件がWork (open)なので
変わらず働き続けることができます。

前回の私のワークビザ申請時には
Work Visa (open – working holiday visa)から
Work Visa (open – based on partnership)だったので
審査期間中にワーホリビザが切れInterim Visaに切り替わり、
Interim Visaの条件がVisitor状態になり
三ヶ月働けず貯金が減る一方という悲惨な状態になりました。

持病といっても継続的な治療は必要がない状態で
日本で六年ほど前に治療を受けたのが最後なので、
今回は移民弁護士の助言に従い日本でのかかりつけ医に
「現在治療は必要ない状態」と英文の手紙を書いてもらったので
それを申請書と共に提出する予定です。

持病がある申請者に対しては、移民局は
「この人物をニュージーランドに滞在させると
医療費がどれほどかかるのか?」という観点で審査を行う
そうです。

したがって、持病がある申請者については
移民局から独立した機関にいるスペシャリストに意見を求めるのだそうです。

しかし申請者の数が多く現在その機関はパンクしていて
そこに送られたが最後、待機期間は半年以上なのだとか・・・。

つまり専門医からの意見を待つから
持病がある申請者には審査の時間が長くかかるのであって、
自分のかかりつけ医から意見を提出してもらえば
その機関に送られる必要がなくなり審査の速度が速まると。

健康診断の結果提出は、申請時から三年以内に
ニュージーランド政府に提出していたのであれば再提出は不要です。

ですので今回は私は健康診断結果の提出が不要なため
独立機関のアドバイス待ちで再度数ヶ月も待たされる、
ということにはないとは思うのですが念のため。

ビザの更新が無事終わったら、また顛末を報告しようと思います。

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