私の一時帰国中にとてつもない再飲酒

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個人差がもちろんあるとは思いますが、依存症治療は一歩一歩進むというよりは、一歩進んで二歩下がるという感じです。

話は私が4月上旬に日本に一時帰国していた時に遡ります。

6日夜に日本に到着し、ニュージーランドを離れて2日目の8日の時点で共有口座の使用履歴から彼が酒屋でお酒を1パック買ったのは見つけましたが知らないふりをして、一日だけ再飲酒したのかも、と予想していました。

私が日本に着いてから連絡が異様につきにくくなったのも気になり、おかしいとは思っていたら予感が的中しました。

何と、彼は私が日本に発つ前に自分の車の中にアルコール飲料12缶を隠していて、6日に私を空港バスの乗り場まで送り届けてから家に帰ってきた後すぐに飲み始めていたのです。

飲み始めたのが20時半頃で、12缶全て飲み干したのが午前1時。

ニュージーランドの酒屋は全部22時に閉まるので、「どこならお酒を買えるか」と考えたら、シティーにある24時間営業のカジノを思いついたらしく、そこからUberで片道$80かけてカジノへ行って賭博はせず夜が明けるまでひたすら一人で飲み明かしたらしいです。

そして、7日の朝にUberで家に帰り、道中で酒屋に寄ってもらってお酒を買い込み、家でひたすら飲んで、それで永住権申請用に貯めていた貯金をほとんど使い果たしたと。

そして8日から12日までは毎日仕事に行き、毎晩晩酌。

12日に15日まで連続飲酒に陥ったらしいです。

12日の時点では「最近ちょっと再飲酒しちゃったけど、コントロールできてるから」と私に言ってていて、私は「へえー、そうなんだ」とだけ返事していました。

実際は上記の通りそこから連続飲酒になっていて、彼が私に全てを打ち明けたのは15日の朝。

再飲酒については一切責めませんでした。

彼が隠してたのは私に責められると思ってたからですし、責めたら「こっちだって苦しいのに。もうどうだっていい」と感じさせてしまって再発してしまうからです。

彼に言ったのは、「一か月止めてたのに、飲んじゃって自分でもショックだよね。一か月よく頑張ったよ。もう一回頑張るなら私は応援するよ」という言葉でした。

そしたら「実は…」とカジノの話が出てきたという経緯です。

言い辛かったんでしょうね。

話を聞いてると途中で本心から言葉が出てたのが感じられたし、知識があっても本人の苦しさは話さないと分かりませんでした。

何で12日から連続飲酒になったかというと、仕事で上司からすごく理不尽なことで怒られてカッとなって「飲んでやる!」となったかららしいです。

同時に、「こんな薬なんかなくても、俺は自分をコントロールできる」と思って抗不安薬を飲むのを止めてしまったと。

15日に彼は「明日はちゃんと仕事に行く」と言っていましたが、上司が本当に嫌な人で彼にやっていたことは完全に立場を利用したいじめでした。

だから、私が「もう限界まで頑張った。今の現場には行かなくていい、違う現場に変えてもらいなよ。新しい仕事が来るまで間が空いてもせいぜい3週間とかだろうからその間は私が養う」と言っても彼は「戻る」と折れませんでした。

彼は「頭では行かないとと思っててももう心が付いていかなくて足が動かなくなるタイプで、明日も多分行けないだろうな」と予想していたらやっぱりで、翌日に電話して様子伺いしたら「仕事行ってない」と。

彼の上司は自分の目の前で他の人がやったミスを彼がやったと皆の前で叱りつけたり、彼が一月から予約していたイースター休暇の有給申請を、直前になって「受けた覚えがない」と言って働かせようとしたりで本当に酷くて、話を聞いただけの私も激怒して、何とか報復する方法はないかと考え始めていた矢先でした。

いじめの証拠を集めて調停に持ち込むのはどうかと考えたましたが、大きい現場で色んな会社の従業員が働いていて、その相手は別の会社の従業員相手だったのでそれは無理なようでした…。

そして、さすがに火曜に彼も限界を感じて「今の現場を辞めます」と人格者の現場監督と自分の雇用主に電話で通達。

どちらからも慰留されたものの、現場監督が現場で彼の上司と話し合った結果、彼の上司が「彼は欠勤が多すぎるからもう無理」と主張して、その現場を去ることとなりました。

欠勤が多かったのは事実だったからそこには何も言えませんし…。

それで彼は翌週から二週間の有休消化に入りました。

それにしても、まさか私がいなくなった当日に即再飲酒してカジノにUberで行って永住権用に貯めてた貯金(数百ドルのみではあった)を使い果たしたとは…。

再飲酒=スリップをしてしまうのはアルコール依存症患者にとって非常によく起こる出来事で、一度も経験せずに回復できる人の方が少ないという知識はつけましたが、こんなレベルでやってしまったか…と少しショックでした。

連絡がつきにくくなっていたのは「再飲酒がバレて、君を失望させたくなくて連絡を避けていた」からとのことでした。

私は対処法を学ぶ前、思い切り典型的な家族の対応をしてしまって、正論を言って責めたりしていたからそう思うのも仕方がありません…。

でも今回の再飲酒で、私が彼をお酒のことで責めないのを分かってくれたし、彼もどんな時に自分が飲んでしまうか学習ができたから良かったと思います。

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