オークランドで10万人に影響が出た24時間ストの意外な結末

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2月19日(金)はオークランドのバス運転手1000人が
24時間ストライキを決行し、10万人に影響が出ました。

ストライキの目的は運転手の待遇改善で、
バスの運転手はトイレ休憩が取れないほどの
過密スケジュール勤務なのだそうです。

どうしてそんなに時間がないかというと
乗客が現金で支払うからだ、とのことです。

「〇〇まで」「〇ドルです」というやり取りと
お金とお釣りの受け渡しを各バス停で何人分もやると
バスの時間は遅れるし、それで休憩時間が削れていると。

この24時間ストの後も、Cash Free Daysと銘打ち、
HOPカード以外の支払いを拒否するとしています。

HOPカードというのは、日本でいえば
ICOCAとかSUICAみたいなものでカードにお金をチャージし
乗車時と降車時に改札で改札でカードをかざすだけ、
というもので、バス・電車・フェリーで使えます。

乗客が現金払いを希望する場合は、
支払いをせずに乗車することになります。

つまりタダになります。

これはオークランド市交通局に対し、
キャッシュレス支払いによる乗車を推進するよう
促すための活動だそうです。

Cash Free Daysは2月29日から4月1日まで
基本的に月曜日から水曜日までに行われるようです。

24時間ストが発表されると、私の職場でも
「どうやって仕事に来る?有休を取るのもなぁ…」と
同僚皆が話していました。

オークランドの交通機関は便が悪く、
バス以外の交通手段がない地域も多々あり、
通勤に車が使えない人もいます。

私はいつもバスで通勤していますが、
この日は車で通勤している上司と家が近いということで
朝は幸運にも会社まで乗せてもらい、
帰りはシティーから電車に乗り、
最寄りの電車の駅から家まで2.8kmの道のりを
30分ほどかけて歩きました。

「3kmも歩きたくないなぁ…ついていない」と思っていたのですが
幸い昨日の午後は天気も良く
いつも車やバスでばかり通り過ぎている道を歩くのは新鮮で
意外に楽しかったです。

馬を何匹も近くで見れたり、
家から徒歩20分ほどの距離で
釣りができる場所があることが分かったり。

毎日歩くのは時間もかかるし辛いけど、
たまにこうして歩くのもいいかも、と思ったほど。

バスが運行していないので交通渋滞が予想されましたが、フタを開けてみると渋滞は全くなく
「ストって本当に今日だったよね?」と皆で話していました(笑)

金曜日だったので、おそらく多くの人が自宅勤務にしたか
有給休暇を取ったのだと思います。

私にとってはバスがないと不便ですが、
私はこのストを応援しています。

労働環境が悪ければ改善のために立ち上がるのは
全く悪いことではなく、正当な権利
だからです。

日本にいた時に知人とフランスの飛行機のストの話をしていたら、
「ストなんてする人は自分勝手だよね。
自分なら人に迷惑をかけるからそんなことできないな。」
と話していましたが、私はその意見に全く賛成できませんでした。

まず、そもそもストというのは、
それまで労働者が正当な要求をストライキ以外の交渉手段で
会社に訴えて交渉したが決裂したということであり、
いきなり法的正当性をもってできるものではありません。

もちろんストにより「人に迷惑をかける」ことになりますが、
それはそもそもストを起こさせてしまった会社の失策であり、
責められるべきは会社の側のはずで、
「自分勝手」な労働者ではありません。

そんなわけで、昨日は会社から帰宅するのに
少し体力と時間がかかりましたが、
「ストが起こせるのはいい国だな」と思いつつ
思いがけず近所のいい景色を楽しめた良い一日となりました。

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