「底付き」を待つのはもう古い!?

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彼の成功回避要求が最近物凄いです。

もう少しで永住権の本申請ができるのに
書類をなかなか揃えようとしなかったり、
22時以降の飲酒運転の頻度が増えたり
(警察に見つかれば即免停=犯罪歴がつく&通勤手段を失う
=解雇で職も今持ってるワークビザも永住権申請も私も
全て失ってアイルランドへ帰国)しています。

6月の最終週は木曜の夜から連続飲酒が始まって金曜は仕事に行かず、
土曜は水曜の時点で友達から頼まれて承諾していた
引っ越しの手伝いに向かう途中で、
別の友達から「一緒に飲もうぜ」という連絡が入ったのでそっちを取り、
引っ越しの手伝いをドタキャンして飲み始めその友達を多分失い、
連絡なしに外泊して一晩飲み明かしていました。

私への外泊を知らせる連絡は翌日になってから酔った状態でありましたが…。

連絡してきた彼曰く、
「自分が何でこんなことをしているのか分からない。
昔からそうで、何か成功しそうになると無意識に失敗を望んでぶち壊しにして、
ぶち壊しになった後で振り返ると『何であんな馬鹿な事を…』
と分かるパターンを俺は繰り返している」らしいです。

こういうのは依存症の根っこと同じで、自尊心が低いとそうなるのでしょうか?

私はというと、彼が仕事に行き自分の家賃と光熱費を払ってくれているし
並行してこれまで私が立て替えた分がやっと完済してくれたので、
経済的なストレスが減ったので、心穏やかな日々を過ごしています。

経済的なストレスさえなければ、彼の飲酒にいちいち反応してストレスを溜める、
ということが減ってきたので私の回復もしやすいのかもしれません。

その前の週もシティーで同僚と泥酔して連絡なしの外泊、
土曜の朝に家を出て帰宅は日曜の23時でしたが
「病気だしなー」と責めようという気も起きませんでしたし。

AAの家族会では感情を共有できるのは凄く良いのですが、
私が今一番知りたい、日々の具体的な対処法については
正直ほぼ何も教われない
状態なので、
その家族会が出しているDilemma of the Alcoholic Marriage(初版1967年)
という書籍を読んでみました。

オンラインで注文したら
「現在在庫切れで、海外からの取り寄せなので六週間後に入荷します」
と言われたので、スキャンされた書籍データの図書館サービスのような
The Internet Archiveというサイトで
その本のスキャンされたデータをレンタルして、スマホから読みました。

122ページの薄い本なのに
スマホで読むと目が疲れる上に英語なので時間がかかって、
休み休み読んだので先週末の二日間でようやく読了しました。

実物は8月中旬に届くので、再読予定です。

その本がすごく実践的で良かったので、
私は今もっとこういう知識を得た方が絶対に良いと思い
Youtubeでアルコール依存症に限らず、薬物依存症やギャンブル依存症など
全ての依存症に関する日本語の動画を見始めました。

どんな依存症でもなってしまう仕組みや根は同じなので。

彼が平日の夜に晩酌してモヤモヤしてしまう時は、
夕食の片づけをしながら音声を聞いて
「脳の病気なんだから、責めてはいけない」と思い出せますし、
勉強にもなるでいい感じです。

色んな動画を見ていると、ワンネスグループという依存症回復組織の
「アルコール依存と関わり方 -依存症について-」という動画が引っかかって、
見てみたらすごく勉強になる内容で、
何かをしながらではなくノートを取りながらその動画を見ました。

ワンネスグループは、2005年に奈良を拠点として
薬物依存症の回復施設としてスタートして、
今では名古屋、横浜、沖縄にもオフィス/施設があるようです。

スタッフは全員が元何らかの依存症者とのこと。

その動画で言われていたのは、依存症には変容のステージがあって、
無関心期、関心期、準備期、行動期、維持期があって、
家族や周囲はそのステージに合わせた対応を行う必要があるということでした。

せっかくなのでノートを共有します。

無関心期:「自分はそんなに酷くない」
「何とか自分でコントロールできる」

・この時は、否認を打ち破ろうとしない。
 本人には世界がそのように見えている、問題がないと思っているので、
 「あなたの考えは間違っている」と正しさを主張しない。
 相手を正すと否認を強めてしまう。
・主語を私にしたiメッセージを使って、
 自分の感情を伝えるコミュニケーションを取る。
 例)「あなたにとって家族はどうでもいいのかなって考えると、
   私は寂しくて悲しくなる」
 主語をyouにすると、相手は責められているように感じる。
 例)「どうしてあなたは遅くなるとき連絡してくれないの」

関心期:「このままでいいのだろうか」
    -止めたい気持ち・止めたくない気持ち

・変化の必要性を感じながらも、
 相反して変わらなくていい理由も考えている。
 (依存行為をしないことのデメリット)
・往々にして、このステージに長期間留まる。
 日と時間により気持ちがコロコロ変わるので、
 支援者はそれにいちいち付き合わない。
・本人の自発的変化は難しいことを知る。
 助けは、お金ではなくリソース(入院、施設に相談などの、
 どう回復を助けてあげられるかという情報)を提供する。
・この時によく駆け引きをしてくるが、それには乗らないこと
 例)「入院するから、借金を返してほしい。返さないと入院できない」など。

準備期:止めるためにはどうすればいいか?
    自力でやってみるか?支援を受けるか?

・変化のための計画を、悩んで決められない。
・「通院してもいい」「施設に入れたい」など、
 家族の思いを押し付けてはいけない。
 自分なりの計画を立て、行動しようとしているなら、
 否定せずに行動してもらう。
・依存行為が止まらない場合も、叱らない。
 ここでも、解決策を差し出せるようにする。
・巻き込まれ、傷つけられた怒りで本人の行動に制限をかけては良くない。
 冷静に、どこまでの支援ができるかを家族も考える。

本人に助言や治療を進める時の注意
タイミング:1)シラフの時
      2)大きな問題が発生した時(失職、横領、離婚など)

伝え方(専門家を利用したい箇所=専門家による介入)
1)本人をとても愛していること、大切な人だと伝える
2)主観的批判や避難ではなく、客観的に見たその人の状態、
  直面している問題などの事実(困っていること)を伝える
3)本人も自分も落ち着いている時に、
  本人を責めるのではなく自分の気持ちを率直に伝える
4)「依存行為を止めてほしい」というだけの漠然とした要求ではなく、
  本人ができそうなことを具体的に提案する
5)自分の都合ではなく、本人が回復・支援を受けることにより
  どんなメリットがあるかを考えて伝えるようにする

 

 

うちは今は、たぶん関心期ですかね…。

もっともっとこういう知識を学んでいこうと思います。

この組織によれば「底付き」を待つのはもう古いらしいです。

「今が底。これ以上、家族や職場に迷惑をかけたくないですよね」
というアプローチで第三者である専門家が介入し、
早期の回復につなげる
のが狙いなのだとか。

確かに「底付き」を待つのはとても危険ではあります。

いつまでも底に付かなかったりするし、
底に付くまでの間に決定的に体が壊れてしまったり、
最悪の場合は全てを失って自殺、というケースもあるのだとか。

こういう介入の専門家がニュージーランドにもいればいいのですが…。

私がまだ知らないだけで、いるのでしょうか。

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