「借金」を返さなくても良いアイルランド文化

先日、アイルランド人の金銭感覚についての記事を書きました。

記事を書いてから彼に話を聞くと、
実は貸したお金/借りたお金を「借金」とするのは
アイルランドでは建前である
そうです。

家賃が払えない、どうしても必要な航空券代が捻出できないなどの
非常事態に誰かに貸すお金は、
借りる人のプライドのために「借金」という名目で貸すのだそうです。

貸す人が「返せないだろうから、あげる」と言うのは
借りる人のプライドを傷つけるから、と。

だから、貸した側はお金を「貸す」けれども、
返済は一切期待せず、あげたものとして考える
のだとか。

そして、借りた側も「必ず返すから」と言うものの、
返さなくてもいいことを分かっているのだそう。

とはいえ、ここはグレーゾーンで、
「借りた」のが何千ドルもの大金であれば
「借りた」側は全額とはいかなくともいくらかは返済するのだそうです。

彼がオーストラリアでお金がなくて困っていた時に
経済的に余裕がある親友から結構「借りた」そうですが、
返していないし、またその親友も返済を全く期待していないそうです。

それにより、今後もし親友がお金に困ることがあれば
彼がお金を「貸して」、返済を期待せず助けるのだ、
困った際はお互い様だから、と。

彼と付き合い始めて五年と八ヶ月経ちますが、
この文化は今まで知りませんでした。

こういう説明がなければこの文化が分からず、
ただひたすらお金にルーズな人々としか思えなかったので…。

日本だと、貸し手と借り手の関係性と額にももちろんよりますが、
基本的に返済をきっちりしますよね。

これまで彼が貯金ができずに私がお金をたくさん貸したのに、
返済を求めると彼が怒り出していたのはこういう文化から来ていたのか!

本当に目から鱗でした。

「困っている配偶者にお金を『貸した』のに、
返済を求めるなんて君は血も涙もないのか!」

アイルランド人の彼は感じていたのですね。

ただ、彼の名誉のために言っておくと、
私が仕事がなかなか見つからず困っていた時に
彼は私の生活費を全て負担してくれ、
返済を一切求めることはありませんでした。

それも、困った時はお互い様、のアイルランド精神なんだそうです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする