日本食レストラン、バナナファーム、そして・・・

スポンサーリンク

28953500552_20daf2a89f

 

仕事を見つけるまで

ニュージーランドでは、貯金がないくせに到着してから半年間は
日本語教師のパートタイムの仕事しかしないという
暴挙に出ていました。

日本食レストランで働きたくなく仕事を選り好みしていたので、
自分のお小遣いだけを稼ぎ、
オーストラリアで出会ったアイルランド人のパートナーに養ってもらっていた状態でした。

オンラインで仕事に応募していた他にも
日本食レストラン以外に色んな所に履歴書を配り歩き、
三件の小売店から面接に呼ばれました。

オーストラリアでは200件配り歩いても一軒も面接に呼ばれなかったのに・・・。

自分にとっては、ニュージーランドはオーストラリアよりも
仕事を見つけるのが簡単な国でした。

人口が少ないから競争率が低いのかな?と思いましたが、
人それぞれかもしれませんし、
単に縁があったということかもしれません。

結局、Ponsonbyというシティー近くのサバーブにある
中国人経営のジェラート屋の店員の仕事にありつけました。

意外な形でバリスタ入門

18604495662_b5a9ca84c9

 
仕事は最初は週3日の短時間で、
仕事を覚えたら週5になるという条件でした。

仕事の内容は接客とジェラートやサイドメニューを
お客さんにサーブすることと、コーヒーを淹れることでした。

時給は2014年当時の法定最低賃金の$14.75(税込)。

ジェラートはただスプーンで掬って
コーンかカップに入れるだけなので簡単でしたが、
コーヒーの淹れ方を習得するのには少し時間がかかりました。

というのも、ニュージーランドはイタリア人移民の影響で
コーヒー文化が発達していて、泡の分量に応じて
Flat White、Café Latte、Capchinoなど
色んな種類のコーヒーがあるからです。

こちらではコーヒーを淹れる「バリスタ」という職業があり、
それらのコーヒーを淹れられる技術を持っていると
カジュアルな仕事にはまず困りません。

日本ではそんな仕事があることすら全く知らなかったので、
「日本のコーヒー屋でバイトしておけばよかった!」と
何度考えたか分かりません。

こちらでは仕事を得る際には経験者が優先されるので、
経験がなければ仕事を得るのがとても難しい
です。

これは外国人だけではなく
現地人の未経験者にとってもハードルが高いもので、
「経験がなければ仕事が得られない、
でも誰も仕事をくれなければどうやって経験を得られるんだ!?」

と言っている現地人がたくさんいました。

それでもたくさん応募をし続けていれば
チャンスを与えてくれる人がいるから、
応募をし続けることが大事
なんだそうです。

オーストラリアでもバリスタを募集している所に
履歴書を配りましたが、「経験者しか雇わないから」と
受け取ってすらもらえませんでした。

という訳で、私がバリスタのトレーニングを受けられたのは
実はとても幸運なことでした。

トレーニングの結果、私はラテアートはできませんが、
キメの細かい泡のコーヒーを淹れられるようになりました。

今でもどこかのお店でコーヒーを頼むと、
「ここのバリスタは下手、ここは上手」などと
すぐに評価をしてしまいます(笑)

ミルクの泡が細かく、気泡が大きくないのが
うまいバリスタが作ったコーヒーです。

また、良いコーヒーは飲んだ後にカップの中に
決めの細かい泡がへばりついて残っています。

それまでコーヒーを飲まなかったのですが、
これをきっかけにコーヒーのおいしさに目覚め、
今では外出先でたまに飲むようになりました。

退職に至るまでの経緯と、思わぬ退職後のバトル

29961033800_106ef3a0eb

そのジェラート屋はとても人気があり、
夏場の週末はいつも大忙しでした。

 

店員はオーナーと私、ワーキングホリデーの
スウェーデン人の女の子でした。

大忙しなのに、働きたくないオーナーが出てこず、
もう一人の子は他の仕事と掛け持ちしているので
私一人で長蛇の列を裁かないと行けなかったり、
給料を毎週オーナーに催促しないと支払われないのが不満でした。

結局、働き始めて半年すると虫歯がたくさん見つかり、
こちらの歯科治療はとても高額で
日本に六週間帰ることにしたのでそれを機に退職しました。

退職自体はすんなりと了承してもらったのですが、
最後のお給料が支払われず

また日本に一時帰国中にIRD(ニュージーランド国税局)の
自分のアカウントにアクセスしてみてみると、
過去三ヶ月の税金が支払われていないことが分かりました。

 

 

メールにて最後のお給料と税金を支払って欲しいと
何度も催促をしましたが、「払う、払う」というだけで
一向に支払われませんでした。

オーストラリアでの体験から
国税局に異議申し立てをしても無視されるだろうと予想しつつも、
「最後の給料の未払いと過去三ヶ月の脱税を国税局に報告する」と
自分でオーナーにメールしました。

また、オーナーにそのようにメールをする前に彼に相談したら、
英語のネイティブスピーカーである彼が
オーナーに電話を掛けてくれ、オーナーが出なかったので
ダメ元で以下の内容の留守電を吹き込んだそうです。

「(彼の名前)と申します。オークランド市の私立探偵です。
現在、菊川美代子さんの依頼を受けて動いております。
私の調査によると、あなたは最後の賃金を彼女に支払わず、
また過去三ヶ月彼女の給与からの税金を
国税局に支払っていませんね?

また、あなたが他の事業でも同様の手口で脱税していることも
調査で判明しました。
もし彼女の未払い賃金を彼女に支払い、
彼女の賃金からの税金を国税局に納めるなら、
この件は不問にしましょう。
しかしもし何もしないのなら、この件を国税局に通報し
私はあなたの人生を惨めなものにします。」

こうして書き出すと悪戯としか取れないような内容ですが
この留守電が吹き込まれた五分後に(これは偶然)
私からの上記のメールが届いたため、
普段から後ろめたさがあったのか、
メール送信から五分後に全てが振り込まれました(笑)

念のため並行して国税局にも通報しておきましたが、
案の定何の音沙汰もなく無視された
ことも一応記しておきます。

スポンサーリンク
博士課程を棒に振って海外避難
タイトルとURLをコピーしました