クライストチャーチへ一人旅に出かけてきました

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もうかなり日が経ってしまいましたが、
7月3日から5日まで、二泊三日でクライストチャーチに一人旅に出かけてきました。

本当は今年の一月に行く予定だったのですが、
去年の年末に車がなくなってしまったので
行けなかったんですよね…。

当時はオークランドのほぼ最北端の片田舎に住んでいた上に
年末年始のメンテナンスで電車が運航しておらず、
街中心部から出ていた空港直通バスもコロナ禍以降運航休止になっており、
高いお金を払ってタクシーに乗る以外自宅から空港まで行く手段がなかったのです。

その時点でもう航空券をキャンセル・返金しようとしたのですが、
航空券を取ったニュージーランド航空がコロナ移行以降ルールを変え、
私が取った種類の航空券は返金が絶対にされない条件のものでした。

キャンセルしても一部の返金すらされないのでは、
使わないとただ損なだけので、日程を変更して使うことにしました。

そこで、適当に七月に航空券と宿泊の予約の日程を変更しました。

「南島だし冬だし、雨で寒いかな?」と心配していましたが、
私が滞在していた一日目と二日目は雲一つない晴れの日でした。

三日目は小雨が降っていましたが、
最終日は朝早く空港に向かうだけの日程で
飛行機さえ飛べばどうでも良かったので問題ありませんでした(笑)

クライストチャーチの街中心部を見て回るだけの観光だったのですが、
綺麗な街だったのでとても驚きました。

というのも、複数の人達から

「出張で行ったが、クライストチャーチはゲットーみたいだった。
身の危険を感じた。二度と行きたくない」
「寒くて雨ばかりで、気が滅入る。
ChristchurchはShitchurchと呼ばれている」

などの悪い感想ばかり聞いていたからです…。

私は日中にしか出歩かなかったせいか、
身の危険は特に感じませんでした。

街中心部は新しい建物ばかりで本当に綺麗でした。

街中心部を回るトラムに乗って運転手さんの説明を聞くと、
2011年の地震で街中心部の90%の建物が倒壊したそうで、
90%の建物が地震後に新しく建てられたそうです。

新しく建てられた建物は耐震構造で、
マグニチュード8.5の地震にも耐えられるのだとか。

少しだけ中心部の端の方へ歩いていくと、
2011年で時が止まったような建物もぽつぽつとありました。

その建物の周辺は物凄く綺麗なのに、
その建物だけまるでスラムにある建物のような…。

そういう建物は見た目が経年劣化と地震によるダメージで損傷だけで汚いのではなく、
壁にグラフィティが一面に書かれていて、またそれが荒さを感じさせるというか。

そういう建物だけ本当に周りから浮いていて、
「地震の傷跡がまだあるのだなあ」としみじみと少し眺めていました。

街のシンボルのクライストチャーチ大聖堂もまだ復旧工事中ですし、
トラムが大きな穴の側を通った時には、
「左手に見える穴は、地震当時に12階建てのアパートが建っていた場所です」
と説明があったり、まだまだ復興は終わっていないのだと理解できました。

思えば、悪い感想を言っていた人達は地震からあまり時間が経っていない時に
クライストチャーチに行ったのでしょう。

ボロボロの、壁一面にグラフィティが書かれていて
周囲には立ち入り禁止のフェンスが立てられている建物ばかりの状態だと、
悪い感想を持つのは納得です。

人も皆親切でした。

私のスマホがクライストチャーチに到着するなり
なぜか2036年2月6日に日時設定がタイムスリップ
してしまい、
全てのアプリが使えなくなるハプニングがありました。

もちろん銀行のアプリも使えなくなり、
現金は財布に5ドルしか持っておらず、
でもデビッドカードに紐づいている銀行口座には50ドルがあったので、
とりあえず昼食を食べつつスマホを直そうと
近くのマーケットに出店していたサンドイッチのお店で昼食を買うことにしました。

注文すると、店主から「今ネットの回線がうまくつながらなくて、
申し訳ないんだけどデビッドカードじゃなくて銀行振り込みで払ってくれる?」
と頼まれました。

なので状況を説明して、支払いができないから注文は取り消します、と伝えると
「じゃあ、支払いは後でいいよ。オークランドから来たの?
オークランドに帰ってからの支払いでいいから。
君にお腹を空かせていてほしくないからね」
と注文の品を作ってくれました。

そのお店の銀行口座の番号をもらい、
昼食をありがたく食べつつスマホの日時設定をにらめっこしているうちに、
自動ではなく手動で日時設定して事なきを得ました。

銀行口座で即振り込みをして、その旨を伝えようとお店の方を見たら
店主は他の人と話し込んでいました。

私は食べ終わったし、急いでいたのでその場を去りましたが、
本当にありがたかったです。

慣れていない車で知らない土地を運転する自信がないので
街中心部のみを徒歩で見て回っただけでしたが、
とても楽しめました。

二日目の朝、街中心部から徒歩圏内にある植物園を散歩したのですが、
とても美しい景色の中を周りに誰もいないなか一人歩きながら、
「自分はなんて恵まれているんだろう!」と感謝の気持ちでいっぱいになって
少し涙が出ました。

「私は、この美しい国に永遠に住める権利を手に入れたんだ。
仕事ができる程度には第二言語が流暢に話せて、
安定した仕事があって、
パートナーと別れて一人でも暮らしていけるだけの収入があって…。
もうビザにもパートナーにも何にも縛られない、
この国のどこに行ってどれだけの期間何をしても良い、完全な自由があるんだ」
と。

日程を七月に変更したのはたまたまなのですが、
オークランドで職場と新しい家の往復をしていただけの日々だったのと、
10年間を共にしたパートナーと別れてから初めての一人旅だったので
とてもリフレッシュできた機会となりました。

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