「英語圏にいるだけで英語がうまくなる」という都市伝説の真実

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「英語圏に暮らしているだけで、1年もすれば英語が話せるようになる」
「日常会話くらいなら1年で十分」

・・・という話を聞いたり、
あるいはそういう話をネットで見かけますが、
それは果たして本当なのでしょうか?

経験者の立場から答えるならば、答えはNOです。

この質問について答えるには、ざっと挙げると三つの要素が絡んでくると思います。

1.どのレベルで話せるようになりたいのか
2.渡航前にどれほどの英語力をつけているのか
3.現地で英語に触れる機会がどれほどあるのか

以下にもう少し具体的に述べてみます。

1.どのレベルで話せるようになりたいのか

「話せる」というのにも、様々なレベルがあります。

最低限の欲求を何とか意思伝達できるほどの片言でいいのか、
会話がある程度楽しめる程度か、
仕事での意思疎通が問題なければよい程度か、
ネイティブ相手に流暢に話せて、冗談まで飛ばせる程度か、など。

「英語は、日常会話程度なら・・・」というフレーズが良く言われますが、
個人的には日常会話が一番難しいです。

スラングがたくさん使われますし、
英語の文法や語彙をたとえ完璧に知っていたとしても
冗談を理解するためには
文化的、社会的背景への理解がなければ
面白味がさっぱりわからないからです。

2.渡航前にどれほどの英語力をつけているのか

やはり英語力を伸ばすには
机に向かいしっかり勉強することが不可欠です。

文法の基礎ができている状態ならば、
あとは話すのも聞くのも実践の量が増えるにしたがって
どんどん伸びていきます。

ただ、慣れればよいだけなので。


ですので、日本を出る前に文法の知識を習得していた人ほど
やはり会話の伸びが早いです。

文法が分かっていない状態でひたすら会話をしても
もちろんある程度は伸びますが、
やはりそのうち頭打ちの状態になります。

会話では状況や表情などで何とか理解してもらえても
文章に書いて分かってもらう必要がある時に
全く意味が分かってもらえないことが多いです。

あるいは理解してもらえたとしても、
読み手に非常に努力を強いる文章となってしまいます。

3.現地で英語に触れる機会がどれほどあるのか

現地にいるのに英語に触れる機会がないことなんてありえるのか?
という疑問を持つ人が多いかもしれませんが、
実はこれはかなり多いパターンです。

英語が話せないからとつい引っ込み思案になってしまい、
言葉の壁がない日本人といる方が楽になり
そのうち日本人同士だけでつるみ出し、
気が付けば友達も知り合いも全員日本人で、
休日も日本人の友達と遊んでばかり…

現地の日本人社会で生活がすべて完結してしまい、
英語を使う機会が全くない、という状態です。

今の時代、ある程度の大きさの都市であれば
日本人はどこにでもいますし、
日本人同士で友達になり、日本食料品店に行き、
住まいも日本人とシェアをし、日本料理店で働き…と
その気になれば背景が違う国になっただけで
日本と全く変わらない生活ができてしまいます。

もちろん言葉の壁が高くて苦しい中で
日本人と話してリラックスするのは清涼剤のように落ち着くので
日本人との交流もとても大事ではありますが、
そればかりになるとやはり英語は伸びません。

私は、渡豪前にIELTSのアカデミックで6.0を取っていました
現在はジェネラルで8.0あります)。

しかしそれでも、最初の一年はネイティブの言うことが
あまり聞き取ることができず、
聞き取れたとしてもその単語の意味が分からず
内容が理解できないことがしばしばでした。

スラングが大量に入った冗談が分からず、
文化的背景への不理解も相まって
グループで話している時にみんなが大笑いしているのに
自分一人だけがその面白さが分からず、
悔しくて悲しくて何度も泣きました。

私は現地ではネイティブ(アイルランド人)の彼氏を作り、
毎日英語を話していました。

語学学校が終わり、
日本食レストランで働くのを止めた渡豪三か月後以降は
ほとんどの期間で日本語を話すのは月に一度で、
毎回一時間ほどでした。

British Councilが2009年に出した記事によると、
日本人のIELTSの平均スコアはオーバーオールで5.79だそうです。

ですので日本にいた頃の私の英語の能力は、
ほぼ平均的な日本人のレベルだったといえます。

そんな元平均的な英語力の持ち主の私の経験からすると、
「現地で一年過ごせばペラペラ」というのは
まずありえないかと思います…。

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