ニュージーランド流・昇給交渉のやり方

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今年は昇給を勝ち取ったので、
どうやって勝ち取ったのかを書いてみます。

先に結論から言うと、9%の昇給を勝ち取りました。

私が働いている今の会社は人事評価が年に一度あります。

毎年一月頃に上司からメールが送られてきて、
人事が作成したテンプレートに沿って
前年の一月から十二月までの自分のパフォーマンスのレポートを作成します。

自分の目標、仕事内容、何を達成したか、何を学んだか等書いていきます。

そして、出来上がったレポートを上司に提出して、
三月に昇給額が決まります。

そして、一月から昇給した分の差額が次の給与支払い日に振り込まれます。

今の会社は、パフォーマンスの内容にかかわらず
全員に2%の年次昇給が与えられます。

物価は毎年徐々に上がっていくので、その調整分とのことです。

物価が毎年上がっていくのに昇給がなかったら、
実質として給与は減る
訳なので。

私が今までに働いた会社には
そうして物価高を考慮した年次昇給がなかったので、
とても良いなと思います。

昨年から今年はインフレーションが凄く、
ニュージーランドでは物価が8%超上がった
ので、
今年は2%の昇給では足りないですが…。

2%の昇給だけだと、実質6%超の給与削減ですよね。

私が今の会社に入社したのが2020年10月で、
2021年1月には入社して一年以内だったので人事評価がなく
昇給なしでした。

2022年1月に年次昇給の2%を受けました。

物価高で食費も光熱費も上がり苦しいので、
今年は絶対に8%以上の昇給を勝ち取るべく戦略を練りました。

こちらでの仕事は、Job Description(職務記述書)が
それぞれのポジションにあります。

会社側は、従業員が各々の職務記述書に記載されている職務に沿って働くよう期待し、
それに沿わない職務を継続的に頼むことはできません。

給与は職務記述書に書いてある職務の遂行への対価として支払われているので、
職務記述書に載っていない仕事をやる=無給の余分な労働、です。

とはいえ、実際にはこのあたりは少しグレーで、
自分の職務記述書にない仕事でも同僚が困っていたり、上司から頼まれたりで
一回限り、数回のみ手伝うことはままあります。

「職務記述書外の仕事を頼まれたら、必ず断る」という態度も取れますが、
そう振舞うと「この人は一緒に働くのが難しい。チームプレイヤーではない」
と思われて評価が悪くなります。

私はそういう自分の職務から外れた、
別部署の仕事を前年にたくさん手伝ったので
それもレポートに記載し、自分の柔軟さをアピールしました。

そして、上司と面談の際に以下の補助書類を持参しました。

1.SeekとTrademeに記載されている、オークランド地域の類似職種の平均年収
2.インフレーションの割合(8%超)を記載しているニュース記事
3.試験当日に働いてもらっているバイトの人達の時給と、
  私の現在の年収を記載したエクセルシート

 

1.SeekとTrademeに記載されている、オークランド地域の類似職種の平均年収

SeekとTrademeというのは、ニュージーランドでの最大手の求人掲載サイトです。

そういう場所に記載されている同地域の類似職種の平均年収と比較すると、
私の給与がはるかに低いことを示すのに使いました。

2.インフレーションの割合(8%超)を記載しているニュース記事

物価の上昇率がこの割合なので、
給与も最低限同じ割合上げてもらう必要があるということを訴えるのに使いました。

3.試験当日に働いてもらっているバイトの人達の時給と、
  私の現在の年収を記載したエクセルシート

信じられなかったことに、試験当日に働いてもらっているバイトの人達の時給の方が
私の時給に換算したお給料より若干高かったんです(私は年棒制)。

私は試験当日に行う業務だけでなく試験前日までに行う準備もできるし、
新しいバイトの人を雇った時にトレーニングを施すのは私なのに、
その私の給与の方が低かった
という…。

なので、もしバイトの人達が私と同じ時間数(毎週40時間)働くとすると
年収にしてこれくらい差が出る、というのをエクセルで計算して
それを印刷したものを上司に見せました。

そして、頼むだけなら何も失うものはないので、
15%の昇給をお願いしました

頼んでみて、それが通れば嬉しいし、
通らなくても断られるだけですし。

頼みすぎた罰としての、給与引き下げとか起こる訳でもないですしね…。

私の上司には給与を決定する権限がなく、
上司の上司に掛け合い、さらにその上司が親会社に掛け合って給与が決まります。

そして、返ってきた回答が9%の昇給でした。

「他のほとんどの従業員は今年は2%しか昇給がなかったから、
これは珍しいことだよ」
と上司から言われました。

これで、約3年前に働き始めてからの合計昇給率が11%になりました。

でも物価はこの三年間で約11%上がってるので、
実質として昇給ではなく、同水準の推移を保った
というところでしょうか。

来年も今の会社で働いているのならば、
次の交渉も頑張りたいです。

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