ロックダウン生活の意外な楽しさ

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ニュージーランドではロックダウン(全国封鎖)が始まってから
もうすぐ四週間経つのですが、これが意外に楽で楽しいです。

もちろん、それは私の場合は
パートナーが三ヶ月は失職する心配がないとロックダウン後すぐ分かり、
賃金も6割ほどが毎週会社から生活保障として支給され、
私自身は無収入なものの貯金がある程度あるのと、
ビザの有効期限が後2年あるという余裕があるからこそ言えることなのですが。

これが、パートナーが失職してビザもなくなりそうだとか、
私は貯金が一切なくて、でも短期ビザなので
生活保護の受給資格もなくホームレスになりそうだとか、
そういう場合は楽しいなどと言える余裕はありません…
(そして、そういう状況の短期ビザの外国人は沢山いるようなので、
ニュージーランド政府は人道的に早く救済すべきだと思います)。

私にとってロックダウンの何が楽かというと、
「したくないのに、しなければならないこと」が何もないことです。

 

 

ロックダウン前のパートナーは平日は毎日仕事で12時間働き、
くたくたに疲れて帰ってきて、夕食を食べて少ししたら寝て、
朝早く起きたら急いでシャワーを浴び
朝ご飯をかきこんで食べて仕事場へと向かい、
また働いて…という繰り返しでした。

人と話すのが大好きなのに、
週末は疲れてどこにも出かける体力が残っておらず、
基本的には誰かがわざわざ家に来てくれない限り
誰にも会えないし話せないという生活パターンでした。

私も現在は無職ですが働いていた時は似たようなパターンで、
平日は朝早く起きてお腹が空いていないのに朝食を無理やり食べ、
急いで身支度を整え通勤し、8時間働き、
退勤後は急いで買い物して帰宅して夕飯を作り、
夕飯を食べて洗い物をしてシャワーを浴び、少し休憩したらもう寝る時間で、
週末は掃除などの溜まった家事を片付けて、
あとはパートナーが疲れているので一緒に家にいる、というものでした。

私も彼も仕事をするのは好きではなく、
ただビザと、生きていくお金を稼ぐためだけに
しなければいけないからしているだけのこと
です。

私は去年12月に前の仕事を退職したのでそれから無職ですが、
無職でも出ている求人をオンラインでチェックして
応募しなければならなかったり、
買い物と食事作りをしたりと、
何かと「したくないのに、しなければならないこと」がありました。

私はもう事務職の仕事をしたくないのですが、
手に職も資格もないので応募するとしたら
経験と職歴のある事務仕事ばかりになるので
貯金もあるし就職活動にあまり乗り気ではありませんでした
(事務仕事以外の面白そうな仕事にも応募していたものの、
経験がないので書類審査に通らなかった)。

それに、料理が苦手なので毎日メニューを考えて
食事を作るのも苦痛だったんです…。

それが、ロックダウンが始まってからは
パートナーは毎日家でくつろげていて、
オンラインでアイルランドの家族や友達とお喋りを楽しみ、
私は求職活動に割く時間が無くなったので(求人が出なくなったため)
ずっと出したかった自己出版の電子書籍の
執筆・出版作業に取り掛かっています。

彼は普段から週末はよく家族や友達と話していましたが、
疲れているのと時差が11-12時間あるのでそう沢山の人とは話せず
家族以外にはごく親しい友達としか話す時間がなかったそうです。

今は時間がたっぷりあるので、
数年連絡を取っていなかった友達とも再び連絡を取り合ったりと
旧交を温められているようです。

アイルランドも最近ロックダウンに入ったので、
アイルランド側の人達も時間があるそうで。

私もここしばらく連絡を取っていなかった友達や知り合いに
いい機会だからと連絡して、久しぶりに近況を報告し合ったりしています。

料理はパートナーが作るのが好きなので
毎日彼が作る美味しい料理を食べています。

彼は料理が好きなのに普段は作る時間がなかったので、
今はこれ幸いと凝った料理を作って新レシピまで開発して、
家族や友人に広めています(笑)

私の嫌々作っていた料理より遥かにおいしいので幸せです…。

もしベーシックインカムが将来当たり前になったら、
お金の心配なくこうやって毎日ゆとりのある、
「したくないのに、しなければならないこと」に日々追われることのない
人間らしい暮らしができるのかな…と考える毎日です。

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