短期ビザの外国人は路上で飢えても構わない、というニュージーランドの闇

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今朝、ニュージーランド政府は新型コロナウイルスで失職した人たち向けに
新たな財政補助を行うと発表しました。

毎週30時間以上働いていたフルタイム雇用の人達には週$490、
それ以下の勤務時間で働いていたパートタイムの人達には週$250が
課税なしで12週間支給されることになりました。

現在のレートだと、日本円にすれば4万円ほどと、2万円ほどでしょうか。

対象は、三月一日以降に失職した、ニュージーランド国民と永住権保持者のみです。

学生ビザ、就労ビザといった短期ビザの外国人は支給対象外です。

学生ビザであれば地元の学生よりも数倍高い留学生価格の学費を払い、
就労ビザであれば、ずっと技能職で働いて納税してきて、
どのビザでも家賃、光熱費、消費税を払い経済に貢献してきたのに
国境が各国で封鎖されて母国に帰ることもできない状態で、
この大不況の最中にろくな助けをせず見殺し
ですね。

前回の記事に書いたように、
ロックダウン開始の時点で雇用があった場合は
短期ビザの外国人でもWage Subsidyは対象内です。

しかし、ロックダウン以前に失職した場合、
あるいは雇用主が彼らの雇用を保たず解雇を選んだ場合は
それも貰えません。

また、それを貰えない人がたくさんいて、
特に短期ビザの外国人に貰えない人が多く、問題になっています。

ニュージーランド政府は、
「短期ビザの外国人には十分な助けを提供している」と言い張っています。

しかし、社会保障省が提供するフードパーセルと、
モーテルかホテルの一週間以内の滞在(しかも有料)しか
ニュージーランド政府は助けを提供していません。

しかもそのフードパーセルには十分な食料が入っていません

ロックダウンは当初4週間の予定でしたが、
大人四人と子供三人の七人家族に「これで4週間暮らして下さい」と
ロックダウン開始前に与えられたフードパーセルに入っていた食料は以下でした。

缶入りの豆2缶
缶入りのスパゲティー2缶
缶入りのひよこ豆
玉ねぎ数個
じゃがいも数個
小さなジップロックに入った米、小麦粉、砂糖

当たり前ですが、一日で食べ終わったそうです。

ジャシンダ首相は、オーストラリア政府が
オーストラリアに多くいるニュージーランド国民が
そこでの財政補助の対象外にしていることを非難し、
「長年オーストラリアで納税してきた、働き者のニュージーランド国民に補助を」
と呼び掛けていました。

ところが、ニュージーランド国内では
彼女は短期ビザの移民を助けていない、
つまり自分が非難したオーストラリアと同じことをしているのです。

首相は国民に「親切であれ」「私達は一つだ」と繰り返していますが、
全て偽善ですね。

もともと彼女の所属するLabour Partyは反移民を掲げて当選したし、
もうすぐ選挙が来るので、移民に寛容な態度を見せたくないのでしょう。

短期ビザの外国人には選挙権がないので、
いくら路上で飢えていようが、政府には痛くも痒くもありません。

ニュージーランド政府は「親切」ではないし、
「私達は一つ」ではありません。

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